もやっとした起業と事業のコツ　（ブログを書く理由１） - 天穹（てんくう）に向かって実を書く起業家のブログ

何年か前から「起業のノウハウを教えて欲しい」といった相談を持ちかけられるようになりました。私が事業を始めたのは10年以上も前ですが、今ではそれなりに稼いではいるので、知り合った人から「何かヒントになる話を聞かせて欲しい」と期待されることがあります。

ゼロから起業し、今まで生き残って来た中で蓄積してきた自分なりの起業と事業のコツ（方法論法）みたいなものは確かに頭の中にあります。ところがある時、これを人に説明することがかなり難しいことに気がつきました。

数年前、ある人から起業の本格的な相談をはじめて受けました。その人は事業以外のある分野で私が師匠と仰いでいた人でした。尊敬する人に頼られたことが内心とても嬉しく、期待に応えるべく「自分なりの起業のコツ」をその人に話して伝えようとしました。

ところが、何を話すかある程度準備をして行ったにも関わらず、いざ会って話してみると、自分で呆れるほど話の内容にまとまりがなく、凡庸な人間がしどろもどろに的を射ない話をしているような感じになってしまいました。自分の頭の中にあるものを上手く伝えることができないのです。相談を持ちかけてきたその人は、おそらくあまりの内容の乏しさにがっかりして帰っていったのではないかと思います。尊敬する人から幾ばくかの尊敬が得られるチャンスを逃してしまった自分もまた酷くがっかりしました。

「コツ」は自分の頭の中にあり、日々常に意識してはいるものの、考えてみるとそれは「ぼやっとした雲の塊」のようなもので、他人に説明できるような形に整理されておらず、明確に言語化して人に伝えようとしたことがありませんでした。当然ですが、自分で判っていることと他人に伝えることは別物です。

ここ最近また同じような相談を受けることが増えてきました。SNSを通じて新しく人と知り合う機会が増えたことが理由です。とはいえ、今のままでは以前と同じように自分の中にあるものを上手く表現して人に伝えられない状態です。話てみたところで、また只の「凡庸な人間」と思われ、再びがっかりされてしまいそうで、自分としても得るものがありません。

そこで、自分の中にある「もやっとした雲のような起業と事業のコツ」みたいなものを、このブログを書くことを通じて少しずつ整理し、言語化していけないかと思いたちました。これがこの度ブログを書き始めた第一の理由です。

【ブログを書くにあたっての心がけ】

自分の考えと気持ちを偽らずにそのまま書く。「盛ったり」「飾ったり」「カッコつけたり」しない。（本当の気持ちや考えは美しいとは限りません。醜いこともあります。本当のことを書くと尊敬を失い、軽蔑を招く場合もあると思いますが、それでも本当に頭の中にあることだけ書くことにします。結果、読んでくれる人（if any）と、自分にとってこのブログを役に立つ営みにしていきたいです。）
本当のことを書くためには、完全匿名でなければ無理です。上と矛盾する感じになりますが、経歴などの部分は100%事実を書くとは限りません。
２週間に１回ぐらいのペースで更新を目標とします（量より質）。